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経営理念
経営理念
一、私たちは、高い知見とまっすぐな心で、お客様の笑顔を追求します。
一、私たちは、「ここで人生を過ごせる喜び」を感じられる会社を目指します。
一、私たちは、安全・安心・快適・健康な家づくりを通し、持続可能な社会づくりに貢献します。
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この経営理念は2017年に代表の佐名田が作成しました。「ただ闇雲に働いていれば業績は向上する、そうすれば高い分配ができる」とずっと考えていましたが、2年連続の赤字を受けて、「今までのやり方は間違っているのではないか」と気づき始めた頃でした。
同時期、同業者の社員さんとの会話の中でこんな話を聞きました。「お客様とのやり取りの中で『AかBかの選択』を迫られたとき、経営理念を思い出して、それに沿う方を迷いなく選択できました」。
以上の状況から、何か会社の背骨のようなもの、ただ闇雲に働くのではなく、社員一人ひとりが「何のために働いているのか」、「自分は何の役に立っているのか」を明確にするものが欲しいと思いたち、ある研修会に参加してアドバイスを受けながら自らの想いを理念としてまとめました。 -
経営理念に基づいて、具体的に取り組んでいること
チーム活動や毎月1回の勉強会を実施しています
・毎朝の朝礼(パート3名を除く16名で実施)において、毎週月曜日に全員で経営理念を唱和しています。
・「高い知見」を得るため、毎月1回の社内全体の勉強会を実施しています。内容は断熱・気密の最新技術や建築の基本のおさらい、現場マナー、社内アンケートに基づいたグループ討論などです。
・「ここで人生を過ごせる喜び」を得るため、様々な取り組みをしています。その一つとして、自己成長感を得るための「目標設定シート」が挙げられます。これは各人がこの1年を通して何を目標とし、具体的にどのように日々行動するかを1枚のシートにまとめたものです。この内容は一人で決めるのではなく、メンター社員とともに討議・決定し、年初の発表後は2ヶ月に1度のメンター面談を通して、進捗確認と目標の修正を行っています。
また飛躍的な自己成長を遂げるために、指導的役割を担うことは欠かせないと考えます。そのため2020年から新卒採用を開始し、営業スタッフや新人大工の育成に努めています。実際に後輩を得た若いスタッフは、指導を通して飛躍的な成長を遂げています。
・「安全・安心・快適・健康な家づくり」を更に押し進めるため、社内にチームを作っています。「社内勉強会チーム」では、いかに若い社員に断熱・気密住宅の基礎を伝えるかを話し合って、勉強会の内容を検討・決定しています。「防音住宅研究チーム」では音楽の愛好家のための住宅研究を、「建売・買取再販チーム」では温熱環境に優れた建売住宅や買取再販住宅についての研究を行っています。また住宅にとどまらず、「フリーアドレス化チーム」では昨今求められつつあるオフィスのフリーアドレス化について研究を進めています。
また温熱環境に優れた断熱・気密住宅は、住む人が快適なのはもちろんのこと、省エネルギー性により地球環境への貢献を果たしています。またヒートショックによる後遺症減少を実現することで、その人自身のQOLはいうに及ばず、国家の医療費削減にも貢献しています。 -
今後のビジョンや展望など
「仕事って楽しい!」を受け継いでいこう
・つい先日、新たな「10年ビジョン(2034年のすがた)」が完成しました。
スローガン:「仕事って楽しい!」を受け継いでいこう
★お客様の笑顔100%、利益率30%を実現しよう!
★みんなで売上高10億円を達成しよう!
★社員数50名!地域で一番のプラチナ企業になろう!
(働きやすさと働きがいを両立し、高い定着率とイズムの継承を実現しよう)
★誰もが「働いてみたい」と思える社屋と作業場を実現しよう!
(防音室を併設したおしゃれで高性能な社屋と、地域の人が集うカフェやジムを併設した作業場にしよう)
・10年ビジョンは2017年に代表・佐名田一人が考案したものを掲げていましたが、文字にし共有することの不思議さで、少しずつ達成されてきました。そこで2022年に幹部3名で更新、4年間使用しましたが、今度はあまりに高すぎる目標を設定してしまったこと、長く煩雑すぎたことを反省し、今年(2024年)は全スタッフにアンケートを取り、極力すべての意見を極力少ない文字数で表すことに挑戦しました。出来上がったのが先ほど掲げた新10年ビジョンです。
★お客様の笑顔100%、利益率30%を実現しよう!
お客様を喜ばせるだけなら簡単なこと、利益を度外視した価格でリフォームしてあげればいいのです。利益を上げることも簡単、お客様を騙して高額の請求をすれば良い。
そうではなく、お客様をいっぱい喜ばせて、なおかつ適正な利潤を得ることは極めて難しい。しかしそこにしか我々の生きる道はありません。と同時に、それができなければ会社が存在する意味もありません。
★みんなで売上高10億円を達成しよう!
現在売上高3億円弱。お客様を満面の笑顔にし、適正な利潤を得ながら成長を目指します。
★社員数50名!地域で一番のプラチナ企業になろう!
福利厚生は充実しているが自己成長感に乏しいホワイト企業ではなく、また自己成長感は得られるが疲弊していくモーレツ企業でもない。働きやすさと働きがいを同時に感じることができ、その結果として離職のない会社を目指します。離職がなければお客様や仲間へのホスピタリティ(アイビイズム)が、世代を通じて受け継がれていきます。
★誰もが「働いてみたい」と思える社屋と作業場を実現しよう!
社内環境は既存社員はもちろんのこと、採用(特に新卒)にあたっても重要です。一度でも訪れたご近所さんやお客様が「ここで働いてみたい」と思える環境づくりをしてきます。また社屋づくりは技術向上の場としても機能します。防音技術、デザイン、温熱環境技術の向上と、完成後はショールーム的役割を果たすことができます。
ところで工務店という存在は「地域」の存在なくして1日も成り立ちません。地域の人に愛され、「あそこの会社があるから安心」と思っていただくために、地域の人が自然に集まる仕組みーーーカフェやジムを併設した作業場を作りたいと思います。コーヒーを飲みながら、またランニングマシンで走りながら、大工職人が作業する様子を見ていただくのも地域に愛される工務店づくりの一歩となるのではないかと考えています。 -
取り組みにより、どのような社会的インパクトを起こしてきましたか
社会に省エネルギーと医療費削減をもたらす、画期的な住宅を提供
・理念実践の前は考えられなかった「新卒採用(若者雇用の創出)」を行っています。実績としては、2020年1名、2022年3名、2024年2名といったところです。
・上記6名のうち3名は大工見習いの19~21歳の若者で、昨今危機が叫ばれている「大工職人激減」に、及ばず乍らカウンターを仕掛けています。
・また5S活動や地域清掃、社内勉強会、現場マナー教育、個人面談などを通して、全スタッフに社会の規範となれるよう、誇り高き地域人たれるよう促しています。
・2017年、「断熱・気密住宅」提供に着手しました。戦略的な意味合いももちろんありますが、住む人に快適と健康と光熱費低減を、社会に省エネルギーと医療費削減をもたらす、画期的な住宅を提供することで、小規模ながら社会にインパクトを与えてきたと自負しています。 -
今後のビジョンや展望により、どのような社会的インパクトが期待できますか
地域社会で断熱気密住宅をデフォルトに
・地域に「働いてみたい」と思える会社が存在することで、若者の流出を防ぎたいと思います。結果として地域の持続可能性を高められたらと考えています。
・若い大工職人を地域に増やすことで、安心して暮らせるまちづくりに貢献したいと考えています。2018年9月の台風災害から、地域の持続に工務店の存在は欠かせないと肝に銘じました。
・地域社会で断熱気密住宅をデフォルトとしたいと思います。なぜなら断熱気密住宅は「誰が住んでも」メリットがあるからです。弊社は先行している分どこかで優位性を保つつもりではいますが、「どの建築会社に頼んでも断熱気密住宅を建ててもらえる」、そんな世の中を作らなければならないと考えています。そうすることによって地域、ひいては日本の持続可能性が高まると思います。 -
従業員・顧客・取引先への配慮
地域のひきこもり支援団体と連携し、自立支援に貢献
・ステークホルダーとの対話
消費者(お客様)とは下記を通じて意見拝聴の機会を持っている。
①年に4回送付するニュースレターに同封のアンケートはがき
②リフォーム工事後に記入をお願いするアンケート(Googleフォーム)
③年に2~3回ある社内イベント(BBQパーティなど)
また取引先とは年に1回、仕入れ価格改定を含めた話し合いの場を持っている。
・差別の禁止
現在はまだ小規模(19名)のため、特に策を講じなくとも差別は存在しない。
・労働安全衛生の徹底
自社職人には社内勉強会や朝礼を通じて意見交換の場を持っている。その結果として空調服の導入などを行った。また自社職人のみならず協力業者(特に現場職人)の保護のため、業務災害保険に加入している。年に1回の協力業者集会では、安全教育と保険利用促進を図っている。
・働きやすい労働環境の整備
地域のひきこもり支援団体と連携し、現場に出ずとも作業場でできる作業(網戸の張り替えなど)をひきこもり青年に担ってもらっている。京都府の最低賃金を支給し、自立支援に貢献している。
・人材育成
社内の勉強会やチーム活動のみならず、社外研修会や同業団体の勉強会に社員が積極的に参加している。また「社会課題を経済価値に」の号令のもと、ひきこもり者を建築職人に育てる活動も行っている。全員ではないが、個人の置かれている状況を見て、京都府の実施するリカレントプログラムや、多能工養成学校、コーチングなどにも参加している。 -
地域社会への配慮
「向島ニュータウン」の運動会や夏祭りなどを支援
・地産地消の推進
京都府産木材、近隣県産木材を優先的に使用している。国交省「地域型住宅グリーン化事業」に基づいて10数年前に始めたものだが、事業終了後も継続している。
・地域への参画
月に一度、社内スタッフ全員(パートを除く)で地域清掃を行っている。また能登半島地震災害者へ弊社協力業者会から10万円の寄付を行った。近隣に「向島ニュータウン」という高層住宅群があるが、運動会や夏祭りなどの支援を行っている。 -
環境(未来の社会)への配慮
単位面積あたりの光熱費が、従来の住宅の約63%に
・温暖化対策・2050年CO2排出量正味ゼロへの取組
本来は事業所そのものの対策を挙げるべきところですが、建設業の場合、そもそも事業所に生産設備がないためCO2がほとんど出ません。ですのでここでは2017年からお客様に提供している「断熱気密住宅」を挙げたいと思います。私どものデータでは、単位面積あたりの光熱費(電気代+ガス代)が、従来の住宅の約63パーセントとなります。これは空調のみならず、冷蔵庫やコンロ、給湯などすべてを含めた光熱費の比較ですので、CO2の削減に相当に貢献するものと言えると思います。
・廃棄物等の適正な管理、再利用、再資源化
建設業界では、アスベストの適正な処理が法においても求められることとなりました。弊社でもそれに則った厳正な処理を行っています。
・地域ぐるみでの子育て支援
京都市ユースサービス協会様に協力し、こども食堂や若者の居場所として使われる向島ニュータウンの1室をリフォームしました。また、地域の子どもたちの仕事やお金へのリテラシーを高める取り組み「地域通貨・むっか」への協賛も行っています。