これからの1000年を紡ぐ企業認定

[社会・地域貢献部門]

2023年度認定

有限会社山田工業

代表:山田 昌司

有限会社山田工業

多様な人材が活躍できるよう「とにかく仕組化・なるべく数値化」

建設機械の部品製造を行う山田工業。社員の特性を理解・分析し、その人が作業をしやすいよう補助工具や作業指示書を開発することで、生産性向上を実現しました。ワーク・ライフ・バランスの推進や文化財保全にも取り組んでいます。

次世代を担う人たちへのメッセージ

変わらないために変わり続ける
~Keep changing because it doesn't change~

 生物を定義するキーワードとして「動的平衡」という言葉があります。これは合成と分解、酸化と還元、切断と結合など相矛盾する逆反応が絶えず繰り返されることによって、秩序が維持され更新されている状況を指す生物学用語です。すなわち「大きく変わらないために、小さな部分で常に変わり続けなければならない」ということで、人間の体や細胞も止まることなく自らを壊しながらつくり変えているというわけです。

 山田工業は「ローテクとハイテク」「一般と特殊」「不変と変化」これらの両極化で自社変革を続け持続可能なものづくり環境に取り組んでおります。私たちはこれらに共感してもらえる若者との対話を求めています。

あなたの「変わらないために変わり続ける」を教えてください!

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  • 経営理念

    個性と能力を最大限に発揮しクライアントに貢献します

    「合理、合法、合情」
    これらを自らの手に問い続け、個性と能力を最大限に発揮しクライアントに貢献します。
    合理・・・ものづくりの工程の全てが「理」に適っているか
    合法・・・「法」に則った持続可能なものづくり環境に取り組めているか
    合情・・・顧客、社員、社会の「情」理に適っているか

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  • 社会課題の解決

    従業員の特性の分析をもとに製造現場を仕組化

    弊社は金属加工製造業の事業を行っており、業界全体の最も大きな社会課題として人手不足が挙げられます。地元工業高校や高専の卒業生の多くは、大企業への就職もしくは大学進学をする為 弊社のような中小企業には非常に厳しい状況が続いています。一方で非労働力人口(4061万人)のうち潜在労働力人口は36万人となっており、日本が抱える最も大きな社会課題の一つであるといえます。なかでも就職氷河期世代や高齢者、障がい者などの労働参加が課題となっています。
    これら2つの社会課題は中小企業の製造現場において大きな一つの雇用課題として問題化しております。

    ── どのような取組をしていますか?

    多様な人材が活躍できる状況をつくため、障がいや高齢により集中が難しく注意力が低い等の特性があると、その多くは製造現場において悪く(生産性低下の大きな要因)影響します。弊社では「製造現場の仕組化による労働安全の確保と高効率化」と「指示書の合理化と簡略化によるわかりやすさの向上」を行いました。『とにかく仕組化・なるべく数値化』をキーワードに本人の特性を見極めた上で治具や指示書を作成し、低下した生産性を改善することが出来ました。

    ── どのような成果が生まれていますか?

    雇用主がしっかりと従業員の特性を理解し、その特性の分析をもとに製造現場を仕組化・数値化することで、経験や知識が少なくこれまで働くことが難しかった人材でもしっかりと働くことができ、弊社の人手不足解消への一役を担っております。雇用主としてしっかりと社員と向き合い、深く理解する風土を得たことが本取組を通じ得ることが出来た最大の成果であると考えます。将来的には、他の事業者にも取組内容や仕組化した内容を伝えることで、多様な人材が活躍できる社会環境づくりに寄与していきたいと思っています。


    (プライバシー保護を考慮し一部編集しています。)

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  • 従業員・顧客・取引先への配慮

    とにかく仕組化・なるべく数値化

    【ステークホルダーとの対話】
    弊社は建設機械の部品製造を主力事業としております。パーツに精度が必要なネジ穴をあける作業は手作業で行っており、高い技術とノウハウが必要となる為、顧客との十分な対話のもと製造をすすめています。またさらに精度の高い製品を納品する為、本来50個に1個の検品でよいところ、10個に1個検品を行うことで顧客の精度要求以上のクオリティを提供しています。

    【差別の禁止】【労働安全衛生の徹底】【働きやすい労働環境の整備】【人材育成】
    弊社では『とにかく仕組化・なるべく数値化』をキーワードに「製造現場の仕組化による労働安全の確保と高効率化」と「指示書の合理化と簡略化によるわかりやすさの向上」をもって人材育成に挑戦しています。

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  • 地域社会への配慮

    国の重要無形民族文化財である「上鳥羽六斎念仏」の道具を製作

    【地域への参画】
    2022年7月16日に行われた「上鳥羽小学校150周年記念式典」に於いて協賛企業として参加させていただきました。また上鳥羽地区に伝承される「上鳥羽六斎念仏」(国の重要無形民族文化財指定・ユネスコ無形文化遺産)で使用される撥(ばち)の製作をし地元の社会文化活動に協力させていただいております。

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  • 環境(未来の社会)への配慮

    ワーク・ライフ・バランス推進宣言企業

    【温暖化対策・2050年CO2排出量正味ゼロへの取組】
    2022年に工場用エアコンを導入し、省エネ対策と熱暑環境改善による生産性の高効率化を進めました。
    【地域ぐるみでの子育て支援】
    ワーク・ライフ・バランス推進宣言企業として行動宣言を致しております。また前述にありますように「上鳥羽小学校150周年記念式典」へ協賛することで地域の子育て支援活動を行っております。
    【文化の継承・発展】
    前述にありますように「上鳥羽六斎念仏」へ撥製作を通じて文化の継承と発展に協力させていただいてます。

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