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経営理念
「三方良し」「先義後利」「伝統と革新」
●「三方良し」
「売り手よし、買い手よし、世間よし」
お客様にまずは喜んでいただき、いただいた利益を社員だけでなく、広く地域、社会、業界にも還元して参ります。
●「先義後利」
人として正しいことを先に行えば、後から必ず利が付いてきます。目先の利益だけを追うのではなく長い視点で社会から信用を得ることを何よりも大切にしてきています。
●「伝統と革新」
伝統をきっちり守りながらもどんどん新しいことにチャレンジしていきます。
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経営理念に基づいて、具体的に取り組んでいること
「京指物」の技術を守りながら、最新の技術革新を
京都の伝統産業である「京指物」の技術を守りながら、最新の技術革新を図っております。
具体的には同業他社が、ファブレス化していく中で、一貫して自社工場で製作しております。社内に木工技能士・京都府の現代の名工・京指物伝統工芸士、建築士、施工管理技士が在籍しています。 木取ー化粧ー貼工ー加工ー組立ー塗装ー梱包と分業化した中で工程ごとの技術力の維持・向上に務めてまいりました。
京都迎賓館や皇居新宮殿などの伝統的な和の空間をご用命いただいているのは、長年のご愛顧による信用と品質を認めていただいた故にと言うのもあると思います。
伝統的な技法や技術を継承しながら、木材の不燃・難燃技術の開発のために工場内に研究室を設けております。
法令や社会のニーズを読み取り新たな商材の開発・取得と言った活動もしております。 -
今後のビジョンや展望など
個々に合わせて働き方を対応し、永く続けられる働きやすい会社を目指します
弊社の資本は人です。機械化出来るところはしていますが、木材の木目を読んだり、刻み、突板の張り合わせ、塗装などは個々の社員が長年取得してきた技術の上に成り立っています。
終身雇用の社会ではなくなってくる中で、職人としての技術の取得は10年・20年と長いスパンで技術を習得していくことが必要となります。
昨今は育児や介護、その他色々な理由で離職せざるを得ない事態があります。働き続ける中で何が大変かを聞いて、産休、育休の取得、在宅・異動・時短、時差出勤など個々に合わせて働き方を対応し、永く続けられる働きやすい会社を目指します。
また本人の希望とやるきがあれば何歳までも働ける会社となっています。現在70歳代が4名、最高齢の78歳の営業マンは大きな受注を獲得してくれています。
またどうしても属人化しがちではありますが、一人一人が今なんの作業をしているのか、仕事の段取りをしているのかを情報機器を導入してリアルタイムで社員全員が、業務の見える化を測り、働きやすい会社に少しでもなれるよう仕組みを作ってまいります。
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取り組みにより、どのような社会的インパクトを起こしてきましたか
同業他社がファブレス化していく中で、工場を持ち職人の技術継承に務めてきました
「先義後利」とありますように、まずはお客様に喜んでいただく事を一番大切に考えて参りました。当社の100年以上前のパンフレットにお客様へのメッセージが載せてあります。「目先の利益より永年のご愛顧を目的としております。特に品質を選び意匠斬新にて価格の低廉を期し万時着実に御用を承り、一旦お買い上げの品をいえども気に入っていただけない時は何度でも取り替えます」と載せています。
目先の利益だけを追うのではなく長期的な視野を持ちお客様から信用を得ることが会社の継続に繋がると考え、この理念を現在でも実践しています。内装でも家具でもお客様にご満足いただける最高の物をお納めしています。
また当社だけが栄えるのではなく、業界全体が栄えて初めて真の繁栄につながるという理念で営業を続けております。
店舗のある夷川では夷川会という商店街の運営に携わり、小学校の絵画展、かがやき学習の参加・協力、売出の開催、お祭の後援など地域あっての店であることを意識しております。また京都府家具組合では役員を務め業界全体の発展に尽力しています。商法交換や木工技能士の試験の開催、研修を行い親睦も深めています。また7業種が加盟する京都市小売商総連合会でも永年副会長を務め、小売店の発展のため活動し個店では入りにくい補助金情報やセミナーを開催したりしております。
「三方良し」の世間良しでは社会に貢献するには納税が一番の近道だと考えています。中京納税協会、中京優良申告法人の理事、評議員となり研修会や勉強会に参加したり活動を続けることで税を通じた明るい地域社会の発展に貢献しています。
納税を続けることで社会をよくすることが会社を永く継続することにつながると考えています。会社を永く継続することで社員が安定した豊かな生活が送れると考え、創業以来 納税にはげんでいます。
また「伝統と革新」とありますように、同業他社がファブレス化していく中で、工場を持ち職人の技術継承に務めてきました。
すべてがオーダーメードの完全受注生産になりますので、職人の判断で製作精度に影響が出てきます。属人化した企業風土であるところは機械化が進められる世の中では逆行しているようにも感じますが、だからこそ仕事が継続して、良い仕事が出来てきています。個人個人の力量によるところが大きいというのは逆説的に捉えると仕事の成果が見えやすいという事でもあります。
創業以来永く使える製品を作り続けてきました。日本の国土の7割が森林で、木材は古くから日本人の生活の中で愛用されてきました。木材一筋に京指物の伝統を守りながら新たな技術を取り入れ現在に至っております。船の内装に取り組んだり、木材を無垢としてそのまま使うだけではなく薄くスライスして貼り合わせることによりより強く美しく使える技術も開発してまいりました。
今後も時代に合わせて新たな技術を開発してまいります。
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今後のビジョンや展望により、どのような社会的インパクトが期待できますか
社員はもちろん地域・社会にも喜ばれる会社
三方良しの精神でお客様、社員はもちろん地域・社会にも喜ばれる会社を目指しています。
働きやすく続けやすい会社である事を目指し、仕事の精度をあげ良い商品を出荷できるよう心がけております。
金額が高くなってしまう中で、一生の買い物である場合が多いですので、ご購入いただいた金額以上の仕事が出来る様に心がける事でひいては、売り手・買い手・世間すべてがよしにつながる事を目指しております。
創業以来、向き合ってきた木材は再生可能なエネルギーとして、Co2を吸収し脱炭素社会に役立つ環境材料をして見直されています。国としても木材の利用を促進し、公共建築物に限らずも民間の建築物にも木材利用を促進する法律が施行されています。今年から導入された森林環境税では年間620億円が木材利用促進と森林保全に国税が使われていきます。
木材のあたたかさ、美しさに満ちた空間を作っていくことが脱炭素社会の実現と地球環境を守ることにつながっていくと考えています。 -
従業員・顧客・取引先への配慮
週4勤務、時短勤務など本人の希望に沿った働き方を実現
・組織体制の強化
顧問弁護士を置き、法令順守の徹底を行っています。また優良申告法人会、納税協会の役員として税を勉強し知識を高めています。
・ステークホルダー
納めて終わりではなく必ずご満足いただけたかどうかを確認しています。株主はほぼ現役・元社員で株主総会では活発な意見交換が行われています。
・差別の禁止
ここ10年で女性社員の比率が5%から20%に上昇し性別で職種を限定することはしていません。
60歳で定年ですが本人のやる気があれば、定年以降何歳でも働くこができます。週4勤務、時短勤務など本人の希望に沿った働き方で、現在70歳以上の社員4名も活躍しています。
・労働安全衛生の徹底
労働安全衛生大会を必ず月に1度開催し、この夏には工場にクーラーを完備しました。事故が起こらない様、整理整頓をおこない、安全装置の使用を徹底し、工具も人感センサーのあるものに買い替えるなど配慮に務めております。
・働きやすい労働環境の整備
多用な人財が差別なく働ける環境を整備し、正規雇用を推進しています。
女性が結婚・育児を理由に退職しないよう産休・育休を取りやすくし、時差勤務、一部在宅勤務、時短、時差勤務など社員ひとりひとりと面談しその方にあった働きやすさを臨機応変にその時期に合わせて対応しています。
また来年1月からは時間単位の有休休暇の導入をし、子育て・介護に関わらず、継続して働きやすくなれるよう制度を改めます。
・人材育成
さらに上を目指してがんばれるよう資格手当を拡充しました。
(1級建築士、1級施工管理技士は月5万円の資格手当)
・その他
黒字となれば「利益が出れば即社員に還元する」を実践し決算賞与を支給し年に3回賞与を支給しています。
・社員旅行か日帰りリクレーションを毎年開催し慰安と親睦を図っています。コロナで一時中断していましたが昨年は当社が施工した現場を盛り込んだリクレーションを開催しました。
・工場では完成現場を見られないため完成現場に視察に行きやりがいを感じ、自信やモチベーションアップにつながるようにしています。この秋の社員旅行は北海道に行き観光だけでなく当社が施工した完成現場3件を視察します。
・お客様には工場に来られた際には工場見学を実施し、どのように製作されているかご案内しています。
・協力会社さんには黒字となればお礼の気持ちとして金一封をお渡ししています。また新年会や暑気払いの会を開催し親睦を深めています。
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地域社会への配慮
地元の小学校の授業にも積極的に協力しています
・地産地消の推進
京都地産材の北山杉やひのきなどみやこ杣木を積極的に使う事で地産地消を推進しています。又、京指物の家具の製作においては、漆塗、蒔絵などは京都の職人さんにお願いしております。
・地域への参画
商店街の活動、京都市小売商総連合会と京都府家具組合連合会の副会長としての活動を通じ地域の社会や会社、店が発展していけるよう役員を引き受けて活動しています。
商店街で地元の小学校の授業にも積極的に協力し子供たちともさまざまな活動を行っています。キャラクターの作成、クイズラリーの開催、街歩きなど。
・その他
黒字となれば地域社会に寄付を行っています。地元にある病児保育の施設や神社の修復、地元ではありませんが東日本大震災で被災した神社の復興に寄付をしました。
3年前工場に井戸を掘り非常時には井戸水を近隣の方に提供します。またAEDも設置し一般の方も使えるよう地元の地図に表示しています。
利益が残った期には地域社会に寄付をおこなっています。(地域の医療ケア児専門の保育園や東北の地震で被害を受けた神社の再建時の材料支給、地元神社の修繕費など)
京都工場に井戸を堀り非常時に近隣の方々にも井戸水を提供できるようにしており、AEDも設置し一般の方々にもご使用いただけます。 -
環境(未来の社会)への配慮
木材の端材からまな板やステッカーを作っています
・温暖化
脱炭素社会の実現に役立つ木材を創業以来と向き合ってきています。
京都工場の屋上に太陽光発電のソーラーを設置し、フォークリフトは電動に変え、社用車も順次ハイブレッドに変えていっています。
・廃棄物
水資源を利用するため3年前に工場内に井戸を掘り、工場内の緑地の散水に利用しています。
工場でのごみは細かく分別し専門業者におねがいしていています。
梱包材などは綺麗に使って再利用しています。また脱プラスチックで布や紙を使い何度でも再利用することで廃棄物を減量しています。
木材の端材からまな板やステッカーを作っています。
・地域ぐるみの子育て
商店街で30年以上毎年文化の日の当たりに2週間、地元の小学生の絵を店頭に飾っています。
小学校のかがやき学習に全面協力し授業で子供たちに商店街の紹介をしたり質問を受けたりしています。
子供たちが夷川会のマップを作ってくれたりポスターを作ってくれました。
また保育園の施設に寄付を行いました。
・伝統の継承・発展
京都には京指物という優れた木工の技術が伝わっており技術を伝えるために活動しています。社内に京指物伝統工芸士が2名おり、木工芸組合に属して、他の指物師の方々と共に業界の継続に向けて活動をしております。
また現代の内装工事でも、指物の技術を通して現代の内装木工事も見えないところにも気を遣い、長く丈夫に使えるようにと工数は上がりますが、手間をかけて製作しております。
また昨今の大工不足を鑑みて、20年ほど前から自社で大工の育成に取り組んでおります。
家具の方では、重要文化財の家具の修復などにも関わらせていただいております。製造が出来るからこその修理を心がけ、現状を傷めず次世代に引き継げるよう、状況に応じて対応しています。
先日は90年前に当社が納めた家具の修復に関わらせていただきました。
京指物資料館を本社の2階に14年前に開設し京指物の家具や当社に伝わる100年前の家具の図案などを無料で公開しています。(予約制となっています)インテリアを勉強する学生さんたちが多く来られています。また芸術大学の伝統工芸の実習講座を引き受け毎年2名ほど2週間工場で京指物の技術で自分がデザインした家具を製作していただています。
京都府家具組合の活動として木工技能士の資格試験を行い、業界発展と技術の伝承のために勤めています。
・情報開示
HPを開設し工場の紹介ムービーも閲覧でき当社の工場を広く公開しています。