これからの1000年を紡ぐ企業認定

[社会・地域貢献部門]

2023年度認定

山田繊維株式会社

代表:山田 芳生

山田繊維株式会社

伝統のふろしき文化に、現代のライフスタイルに合った価値を創造する

京都・東京でショップを運営。国内外のデザイナーと商品開発を行い、メディアを通じてふろしき文化を世界に発信しています。イベント「ふろしきSDGs LIFE」の開催、ハギレの活用やオーガニックコットンの使用など、環境に配慮した経営を実践しています。

次世代を担う人たちへのメッセージ

「つづく」って面白い!

「ふろしき」は1000年以上もつづく日本文化の一つですが、日本だけの文化ではありません。

残念ながら日本以外の国ではほとんどが消えてしまっていますが、今も日本では商品としても続いているところが、とても興味深いと思っています。

そして、地球環境が「ヤバイ」と感じ始めた今、「ふろしき」に世界からも注目を集めていることも、とても面白いと思っています。

『ふろしきが地球を救う』というのは少し「大風呂敷」ですが、ふろしきを使ってみると、様々な事に意識が向くキッカケになると思います。ゴミ問題、エネルギー資源、ダイバーシティ、人のつながり、丁寧な暮らし、伝統、美意識、文化、作り手、デザイン・・・などなど。

ふろしきの仕事を通して、そういうことにも意識を向けてくださるような人を、一人でも多く、世界中にも広める事が、私たちの使命であると思っています。

またそれが、心からのやりがいとなり、この会社があって良かった、この会社で働いて良かったと思ってもらえる会社づくりが山田繊維の大切な理念です。

山田繊維では、直営店の「むす美」でふろしき講習会を定期的に開催しています。また、学校・企業・団体などへの講師派遣も承っています。

是非、ふろしきを体験し「つづく」って面白いということを体感しください。

more
  • 経営理念

    従業員の生活の安定、得意先への奉仕、地域への奉仕。

    1.従業員の生活の安定
    我々は全従業員にとって、能力を充分発揮できる職場を作ると共に全家庭の幸福と繁栄をはかる。
    2.得意先への奉仕
    我々はお客様に対して、繁栄と喜びをもたらす商品を供給することによって、産業界を通じ社会に貢献する。
    3.地域への奉仕
    我々は常に時代を先取りした経営戦略を実施し、我々と社会のために我が社の限り無き発展をはかる。

    more
  • 社会課題の解決

    「文化的価値」の創造が、市場拡大と従業員のやりがいにつながっている

    会社は社会の公器であるとした、「①経営理念の達成」が最重要課題。
    ふろしき専門事業者の責任として、「②伝統的文化に現代的な価値を創造する課題」と「③経済的価値を創造するために市場を創造する課題」に取り組んでいる。

    ── どのような取組をしていますか?

    ①経営理念の達成
    経営理念には「1.従業員の生活の安定 2.得意先への奉仕 3.社会への奉仕」を掲げており、中でも「1.従業員の生活の安定」の為に、賃金を含む雇用環境全般や、遣り甲斐を感じられる環境の醸成に取組んでいる。例えば風呂敷のデザインには経営者だけでなくスタッフの意見を積極的に取り入れたり、SNSの運用を任せることで、顧客からの反応をより身近に感じられ仕事の遣り甲斐につながっている。
     
    ②伝統的文化に現代的な価値を創造する課題
    ふろしきの使い方では、社内広報部や販売部が中心となり研究開発に取り組んでいる。
    広報活動としては、講習会・出版・メディア・SNSなど様々なメディアを通じた活動に取り組んでいる。
    デザインは、開発部が中心となり、ファッション・インテリア・グラフィック・プロダクトなど、国内外のデザイナーとの商品開発に取り組んでいる。

    ③経済的価値を創造するために市場を創造する課題
    従来の和装・物産市場だけでなく、ミュージアムshop・ライフスタイルshopなどへの販路拡大や、エコな包装資材として、食品ギフト市場などへ市場を拡大。また、国内だけではなく、海外市場へも販路拡大の取り組んでいる。

    ── どのような成果が生まれていますか?

    全体的に良い循環が生まれてきていることが成果となっている。
    「文化的価値」の創造として取り組んできた、ふろしきの使い方や広報活動や、デザイン性の高い商品開発などが、「経済的価値」の創造としての市場拡大へつながったり、また、経営理念として従業員の「遣り甲斐」へとつながっている。更に、それらすべての活動が、広く社会的にも価値のある活動となっている事として実感できるところが、また、新たな活動への動機づけへと循環が生まれている。

    more
  • 従業員・顧客・取引先への配慮

    働きやすい労働環境の整備

    ・時差勤務・在宅勤務・時短勤務など働きやすい諸制度を導入。
    ・出産育児休暇制度や病気休暇制度を利用しやすい職場環境づくり。
    ・半日有給休暇制度の導入。
    ・梱包用段ボール箱のサイズを縮小や台車を導入し、年齢や体力に因らない安全に働ける環境づくり。
    ・SDGsや地域文化・健康などについての社内勉強会の開催。
    ・給与制度(全体と個別)説明会や評価面談を開催し、分かりやすい賃金制度の運用につとめる。

    more
  • 地域社会への配慮

    京都のエシカルな食品メーカーとのコラボレーション

    【地産地消の推進】
    ・地元京都の染工場と協力し、両面染めや撥水加工を開発、当社主力のロングセラー商品となる。
    ・ふろしきを代表する素材「ちりめん」は、京都丹後産を使用。
    ・2017年より三条通りにshop「むす美」を開設。販売の他、情報発信の拠点として講習会活動などを展開。
    ・京都のエシカルな食品メーカー(酒、ビール、酢、発酵食品、佃煮、菓子など)の商品を、ふろしきで包装するギフトフェア「エシカルな『京』を包む」を開催。

    more
  • 環境(未来の社会)への配慮

    ハギレの再利用や、環境に配慮した素材を使用した商品開発

    【廃棄物等の適正な管理、再利用、再資源化】
    ・社内のゴミを14分類し、再利用可能なものを多くする活動。
    ・機密文書は、専用業者により溶解後に再生紙として加工している。
    ・書類の電子化も進め、紙の使用量削減につとめている。
    ・製造工程のハギレに粘着加工をして、シールを作成しパッケージに利用している。
    ・綿ハギレは、細かく粉砕しプラスティックの強化材の原料として再利用。
    ・ポリエステルのハギレは、再加工して石炭のような燃料として利用。
    ・製品としての不適格品からは、ご朱印帳や袋物を作成し販売している。

    【文化の継承・発展】
    ・学校や様々な団体ときには海外でのふろしき講習会を開催し、使い方やふろしきの歴史を伝える活動。
    ・京都と東京の販売拠点となるshop「むす美」を展開、店内においても講習会を開催。

    【情報開示】
    ・「ふろしきSDGs LIFE」(後援:京都府・京都市)を、障がい者支援団体と協力しイベントを開催。学校や企業・団体・個人などの、ふろしきを使ったSDGsな活動を広く紹介すると共に、当社の取組みも紹介している。
    ・当社のSDGsな活動については、WEBサイトで紹介している。

    【その他】
    ・オーガニックコットンやリサイクルポリエステルなど環境に配慮した素材を使用した商品開発。
    ・パッケージはPP袋から紙に仕様変更、シールも紙製や布製にする活動をしている。

    more