株式会社アグティ

当社は病院や介護施設内で療養されている方々の衣類やタオルの洗濯を行っております。これまでのプロセスでは、衣類を施設から回収し、洗濯・乾燥後に工場内でスタッフがたたみ仕上げを行い、最終的に再び施設にお届けしておりました。
新しい働き方を模索し、雇用契約を結ばず、自分の都合で働ける場所を提供することを考えました。これにより、障がいのある方、高齢者、介護中の方、子育て中の方など、様々な背景を持つ方々が、自分のペースで働ける環境を提供できると考えました。いつでも気軽に働ける場所をまちの中に創り出し、洗濯物たたみの作業を通じて、多様な人材が自由な働き方を考えるきっかけになったと考えております。

── どのような取組をしていますか？

この取り組みは報酬を通じて経済的なサポートも提供しています。働く時間や頻度は個々の都合に合わせ、柔軟な働き方が可能です。障がいやライフスタイルによって制約を感じる方々にとって、新しい働き場として好評を博しています。これにより、地域社会において、多様性と包摂性を尊重する一翼を担い、新たな社会参加の場を提供しています。

── どのような成果が生まれていますか？

洗濯物をたたむことで雇用機会を創出することができます。高齢者や身体的制約のある人たちにとって柔軟で軽い作業ができる場となっています。洗濯物をたたむという活動を通じて集まる場所がうまれ、地域社会や近隣のコミュニティで協力する文化を醸成することが出来ています。お近くでお住いの方たちが協力してタスクを分担し、助け合うことで結束が生まれています。

・「会社は働く人のために存在する」創業者より受け継がれた我々の信念です。この信念がアグティのスタッフ、お客様、取引先様、我が社に関わる全ての人の幸せを実現するためのさまざまな取り組みに繋がっています。
・スタッフの悩みをこころの専門家に相談できる「京都大学LINEこころの相談室」カウンセリングサービスの導入。
・月に一度のスタッフによる安全・衛生会議の実施。
・仕事以外に時間をあてゆとりある幸せな人生を実現するため、満３０歳から０と５の年齢時に１０～２８日間の長期休暇取得ができる「フーテンのとらさん」制度を実施。複数の部署にわたって横断的連携チームをつくり、制度利用者が休む際に、一人分をカバーできる体制を整えている。

・京都府社会福祉協議会との共同事業として、独居世帯や老老世帯を対象に定期的に訪問し安否確認を行う洗濯代行サービス。
・月に一度のスタッフ全員で周辺清掃を実施。
・コロナ禍における地域のこども園のカーテン無料洗濯。アルコールスタンドの配布。

・「捨てず、燃やさず、めぐる紙」をコンセプトにしている山陽製紙株式会社が行うコピー用紙を資源に変えるアップサイクルサービスの使用。
・ごみカフェKYOTOへの参加。LFCコンポストの普及啓発と堆肥の回収拠点としての協力。
・フェアトレードユニホームをシサム工房さんと共同作成。
・社会課題をテーマにした映画を見て、企業や年齢の垣根を超えた参加者同士の対話で理解を深める上映会の実施。
・自社の取組をまとめた未来社会貢献活動という冊子を作成し、周知している。