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経営理念
長く愛されるものを作る
一時的に熱狂され、時間の経過とともに忘れられてしまうようなものではなく、長く愛されお客様とともに成長していくようなプロダクトを作れるよう務めている。
代表の永田は創業前、R&Dの受託を行う開発会社のテックリードを務めていた。その中で作ったプロダクトは、大企業が持っているデータと最先端の技術を掛け合わせた、PoCを目的としたプロダクトであることが多く、中々社会実装には遠く、自分が在籍していたタイミングではスケールに向けた開発を経験できなかった。他社の予算でプロダクトを作るのではなく、自らリスクをとることで、時間経過の淘汰に耐えながら成長していくプロダクトを作ることができるようになるはずだと考えた。そして、時間経過とともに価値を積み上げることができれば、自分たちが生み出せるインパクトや解決できる課題も大きくなっていくはずだろうと考え、この理念を掲げることにした。 -
経営理念に基づいて、具体的に取り組んでいること
泊まる前から始まる、ホテル体験
「自社予約システム CHILLNN」の提供と機能開発を通じて、ホテルが自ら宿泊者に働きかける力を高めている。
集客を外部プラットフォームに依存する構造では価格競争や手数料負担から逃れられず、利益率を上げることが難しい。だからこそ、予約は単なる入口ではなく顧客との関係が始まる最初の体験であり、DtoCを成立させる基盤だと考えている。ホテルの世界観が表現できるデザインとスムーズなUX、ニッチな販売方法を叶える柔軟性システム設計により、宿泊者の期待と満足度を高め「泊まる前からファンになる」予約導線の実現に取り組んでいる。
同時に、ホテル運営そのものを「顧客行動データ起点」で捉え直すコンポーザブルなHotel OSの開発を進めている。PMSやサイコン、BEなど複数のホテルシステムに分断されたデータをつなぎ直し、現場やブランドの違いを前提に個別のアプリケーションをカスタマイズし搭載する。これによりホテルの成長や増加に伴う自然なオペレーション改善と直販強化、迅速なAIエージェントの活用を可能にし、ゲスト体験・スタッフの活躍・経営判断の質のすべてを同時に高めることを目指す。 -
今後のビジョンや展望など
日本の宿泊業界のファイナンススキームに構造的な変革を起こす
日本の宿泊業界は、他業界に比べ労働生産性が低いことが指摘されているが、GOPで比較しても海外の宿泊業に比べて低い水準にある。我々はその原因の一つは、日本の宿泊事業者のファイナンススキームにあると考えている。
宿泊事業者が新規に参入するタイミングでは、初期投資が多くかかる。多くの場合この資金は銀行融資で賄われているが、優れたブランドが生まれても、追加融資を引くことが難しく、スムーズにスケールしていくことができない。
宿泊業は、施設単体でのマーケティングが難しく、規模を拡大してブランド認知に対するマーケティングを行えるようにならない限り、利益率を上げていくことは困難な状況である。
我々は、ITの力で宿の経営指標をオープンにし、滑らかに資金が行き届く仕組みを作り、大きく成長する宿泊ブランドが生まれる市場を実現していく。 -
取り組みにより、どのような社会的インパクトを起こしてきましたか
宿独自の価値で利益率向上と業界多様化を実現
OTA(Online Travel Agent)とは、楽天トラベルやじゃらん、Booking.comといった、ホテル予約プラットフォームのこと。
一般にOTAの手数料は国内OTAでは10%、外資OTAでは15%程度となっており、施設運営にとっては大きな負担となっている。
宿泊業界では、特に小規模でマーケティング予算が潤沢ではない場合に、自社で予算をかけてマーケティングを行うことは困難である。そのため、宿のマーケティング機能はOTAにアウトソースされていった。結果として宿側は強い送客力を持つOTAに対する交渉力が徐々に下がっていき、手数料は上昇傾向にあった。
我々のツールは、SNS等のオウンドメディアを使った発信を通して、独自のファンベースを作り、そのファンを顧客転換するためのツールである。
我々のツールを使って、自社予約比率を5%から80%まで伸ばしたお客様も現れた。
「旅の思い出はホテルでの宿泊だけでなく、ローカルでの一連の体験により作られると信じる僕にとって、CHILLNNのデザインはまさに、痒いところに手が届く機能でした。」といった数多くの嬉しい声もいただいている。
OTAによる画一的な価値訴求だけでなく、宿独自の価値追求によって、利益率を向上させつつ、市場に多様な商品が並ぶようになり、業界構造をロングテール化するというインパクトを与えることができてきたと自負している。 -
今後のビジョンや展望により、どのような社会的インパクトが期待できますか
複雑な価値を届け、地域に根ざす宿泊業を再構築
これまでは、SNS上での個人の発信力を利用して、マーケティング原資に劣る小さな事業者でも独自のファンベースを築いていけるようなツールを提供してきた。
しかし状況は変わりつつある。消費者である個人のアテンションの総量は有限である一方で、生み出されるコンテンツ量が爆発的に増えている。このような状況の中で、SNSのアルゴリズムはより多くのアテンションを集められるようなコンテンツを優遇するようになってきた。
では、次に世界はどのように動いていくだろうか?
我々は、AIによって、人間のアテンションが無限に拡張すると考えている。すでにWebトラフィックの多くが、Chatエージェントにとって変わりつつあり、人間が情報検索を行う際のクエリは複雑化してきている。従来であれば、旅行先を探す時の切り口といえばOTAが用意した画一的な指標に限られていた。しかし今後は、サービスオーナーが独自の価値を作り、発信することで複雑なニーズを持つ顧客の複雑な検索に引っかかるようになっていく。価格比較もプラットフォーム上ではなく、AIエージェントが行うようになっていく。自動運転によって、従来足がなかなか届かなかった領域まで、足が届くようになっていく。誰もがパーソナライズされた自分にぴったりの旅行体験を探し出し、体験できるようになる。
このような世界では、複雑で多層な価値を伝えることができ、手数料分だけ安く在庫を提供することができる直接予約は、大きな意味を持つようになっていくはずだ。結果として、地域に根差した、複雑な価値を発信する宿泊ブランドが今後支持を集めていくと考えている。
しかし、彼らが迅速にスケールしていくためには、ファイナンスの仕組みが整っていないと感じている。一つの宿を成立させても追加の融資がおりないのだ。
我々は、ITプロダクトを通して、新たな与信を創造し、宿泊業界の新しいプレイヤーに資金が滑らかに巡っていくような仕組みを作る。そして、業界のプレイヤーがもっと稼ぐことができ、人材が数多く流入してくるようなマーケットに変革していく。 -
従業員・顧客・取引先への配慮
任せる覚悟が、人と組織の成長を引き出す
どれだけの仕事を信頼して任せるかが、人材を最も育成すると考えている。規模が小さいからというのもあるが、組織はフラットな構造になっており、各メンバーが自分の意思に基づいてミッションの達成を目指して最大限努力するような構造になっている。
スキル獲得のためには、まず必要性を作ることが重要だと考えている。いつか必要になるかもしれないスキルを学習する効果は薄く、モチベーションの具体性が低いスキル獲得は失敗すると考えている。
スキルの必要性を腹落ちするまで理解した上で、無制限の書籍購入補助やセミナー参加費用の負担を実施している。
顧客に対して、直販強化やデータ活用を通じて過度な価格競争やOTA依存から宿泊事業者を解放し、地域に根ざした持続可能な経営を支援している。さらに、宿ごとの個性が正当に評価される仕組みづくりにより、多様な宿泊事業が長く続く社会の実現を目指している。 -
地域社会への配慮
集うことで生まれる、まちの仲間
全員、京都のオフィスにフル出社という働き方ながら、弊社のメンバーのほとんどは東京にルーツがあり、ほとんどの採用をリファラルで行っているため、京都への高度人材の移住に貢献している。
また、京都に移住してきたメンバーが地域に馴染めるように、社外のステークホルダーも巻き込んでのフットサル大会への参加や、登山なども行っており、地域への定着を促している。
また、オフィスが建っている島原大門の近くで、たびたび地域の飲食店を経営されている方々が中心となってビールや日本酒を飲み歩くことができるイベントが開かれている。イベントが開催される際にはメンバーで誘いあって参加しており、イベントへの参加を通して、地域で飲食店を営む方々と交流が生まれ、多くの顔馴染みのお店ができている。 -
環境(未来の社会)への配慮
契約も商談も、すべてデジタルで完結
全ての業務をペーパーレスで行っている。また、お客様との商談および契約も全てオンラインで完結している。




