インタビュー企画「ピンチをチャンスに!」【第5回】王 智英さん | 株式会社ウエダ本社

企画主旨

第5回は、株式会社ウエダ本社 いろどるチームのリーダー 王 智英さんです。

ウエダ本社さんとは京都流議定書での連携のほか、SILKメンバーが在籍する一般社団法人リリースとのTRAFFFICの運営、「1000年を紡ぐ企業認定」でもお世話になっています。

今回のインタビュー企画では、ウエダ本社で営業を担当されている王さんにご寄稿いただきました。事務機器の提供だけではなく、自分たちの役割を働き方の総合商社ととらえ、様々な働く環境について考える機会を社会に提供されています。是非ご一読ください。

Q: どんな事業をされているか、簡単に教えてください。

王: わたしたちウエダ本社は、「はたらくを彩る」働く環境の総合商社です。今年で創業83周年を迎えます。私は営業企画を担当しています。弊社の事業は事務機器の販売から始まりましたが、働く環境の多様化を受けて、働き方に関する取り組みを事業に必要なソフトウェアだととらえるようになりました。現在では、ワークプレイスのリノベーションやコーポレートデザインなど、様々な事業を展開しています。

2020年3月には、株式会社ツナグム、株式会社ウエダ本社、そして株式会社エンカレッジの3社合同で、人と企業の多様な関係性を育む採用・広報プラットフォーム「Beyond Career(ビヨンドキャリア)」をリリースしました。

「Beyond Career」は、就職・転職のサポートをするだけでなく、個人と組織の新しいプラットフォームとして働き方・生き方を提案する場です。副業・兼業・リモートワークや、フリーランス・起業・事業承継など「雇われない生き方」の選択も含めた新たな働き方の提案や、「豊かな人生とは?」「幸せとは何か?」といったこれからの生き方を見つめ直す機会の提供に取り組んでいます。

「どこでどんな風に生きていく?」というそもそもの問いから働き方・生き方を見つめ直し、大都市圏で働き、暮らす以外の選択肢としての地方移住や、地方へ関わる可能性を探っていくローカル・キャリア支援も行っています。様々な働き方・生き方を望む人たちと共に、これまで知らなかった・出会えなかった人や仕事、地域との出会いを創造し、それぞれの関係性を育んでいきます。

Q: 新事業は新型コロナウイルス感染症による影響はありますか?

王: Beyond Career は2020年3月にスタートした事業ですので、直近に取材を予定していた企業数社への訪問が難しくなった程度で、特に大きな影響は出ておりません。

ただ、事業の対象となる企業・大学・学生では、関係者の動向が大きく変化していますので、前提条件の変更や動きの柔軟性を求められております。

特に、採用・就職活動においては、合同説明会イベントの中止や、企業説明会・面接の中止・遅延等が発生し、これまで当たり前に進行してきた年間の流れ自体が崩れています

企業の採用活動は基本的に対面で行うのが一般的でしたが、新型コロナウイルス問題により、オンライン説明会・面接を模索しながら実施する状態が続いています。学生と出会う機会の損失は、企業にとって影響が大きいのではないでしょうか。

また、オンラインに不慣れな中小企業は採用活動自体をストップされる傾向にあります。

Q: 影響を受けて新たにチャレンジしたことと、その中で見えてきた課題や解決策を教えてください。

王: まず、会社説明会が実施できない企業、企業との接点が持てない学生の皆さんの声を受けて、2020年3月30、31日に急遽オンライン企業説明会を開催しました。就活生はもちろん、今は東京で働いているけれど将来Uターンを考えている方にも参加いただき、告知期間は1週間程度でしたが、2日間で8社の企業と求職者68名とが出会う機会をつくることができました。

当日は、企業担当者が自社の説明をする隣にBeyond Careerスタッフが腰掛け、時々質問もしながら話を聞く、というスタイルの企業説明プレゼンを配信。その後、視聴していた求職者からも訊ねたいことを募り、その場で答えていく質疑応答を行いました。その結果、「企業に対して、学生目線で問いかけてくれるファシリテーターがいて理解が進んだ」という声をたくさん頂きました。これはオンラインだからこそ生まれた気づきであり、わたしたちとしては企業と学生の繋がり方の多様化を感じることができました。

また、自粛の広がりによって、大学は企業の動向、企業は大学(学生)の動向を把握することが難しくなっています。こうしたお悩みが多くなったことを受けて「学生の就活を考える 企業×大学 オンライン意見交換会」の準備を進めております。

Q: ピンチをチャンスに変えるために心掛けていることは何ですか?

王: 意識して心掛けているのは、「自分の原点(軸)に立ち返る」ことです。

自分がどんな人間なのか。何を大切にしているのか。将来どんな生き方・働き方をしたいのか。答えは全て自分が選択をしてきた経験の中にあるので、自分の経験や感性を判断軸に置いています。

私は根っからの営業職気質で、何をするにも「新たな自分のお客さんは誰だ。」というところから始まりますので、どんな状況でも常にチャンスなのかもしれません(笑)。問題は何か。解決方法は何か。解決できたら、お客さんも自分も、お互いに働く充実感を味わえる。これが私の好循環です。

どんな状況下でも、仕事はゼロにはならないと思いますし、仕事や働き方については柔軟に捉えています。

Q: 最後に一言!(これから行いたいチャレンジ、読者へのメッセージ等)

王: 自論ですが、「人は買いたいものを買うのではなく、買いたい人から買う」と思っていて、分かりやすく言うと「僕から」買うこと、これが自分の売りポイントです。要は人間力です。

人間力を高めていかない限り、気づきが生まれないので課題解決はできないだろうと考えています。

今後、確実にやってくる共感資本経済・社会の中で活躍できる会社・人財が繋がりあえる、そんな仕組みをBeyond Careerを通して皆で育てていきたいと思います。

~イベントのご案内~
コロナ期の就活を考える 企業×大学 オンライン意見交換会
5月13日(水)17:00〜


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第4回:【第4回】松榮秀士さん | PaKTcompany合同会社

王 智英

王 智英

株式会社ウエダ本社 いろどるチーム リーダー
1988年 京都生まれ。大学在学中、文化人類学を専門としフィールドワークを通して地域活性化に取り組む2011年4月にウエダ本社入社。入社後、ビジネス現場をフィールドとし、企業の働き方、社員とのあり方をテーマに企画運営を行う。「人生の殆どの時間を費やす仕事・職場環境を豊かにし、働く人々をイキイキとさせることにより社会に貢献していく」というビジョンを掲げ、一人ひとりが「何のために働くのか」「内発的動機を高める力」「気づきを生み出す力」を最大限に発揮させる場づくりを行う。