SILK流!プレミアムフライデー インタビュー企画 【第2回目 松田明日香さん(株式会社坂ノ途中)】

ワークとライフをバリっと分けて、余暇を充実させるのも素敵ですが、イキイキできる好きなシゴトを通して人生を充実させ、充実した人生をまたシゴトに活かしていくことで、色とりどりの社会をつくる、という生き方をSILKは応援しています。

毎月のプレミアムフライデーに「ワークライフミックス」の生き方を考えるきっかけにしてもらえたらと思い、2017年2月より毎月、インタビュー記事を掲載しています。

第2回目は、「これからの1000年を紡ぐ企業認定」第一回認定企業としてこちらのHPでおなじみの株式会社坂ノ途中でウェブマーケターを務める松田明日香さんです。松田さんが日々どんなことを感じて、何を大切にしながらワークとライフを充実させているのか、ぜひお読みください! 文末には坂ノ途中で募集中の求人情報も掲載。ご関心のある方はぜひお問い合わせを!

<SILK流!プレミアムフライデー企画主旨はこちらから>

Q: どんな仕事をされているか、簡単に教えてください

松田: 株式会社坂ノ途中に「Webマーケター」として入社しました。元々は野菜を販売しているECサイトの運営やWeb広告の運用など、Webを通して野菜の販促を行うことがメインのお仕事だったのですが、最近は「坂ノ途中の野菜を知ってもらうためのなんでも屋」になっています。

坂ノ途中は、環境負荷の小さい農業で丁寧に育てられた野菜の販売をしています。毎日オフィスに農家さんからたくさんの野菜が届くのですが、同じ野菜でも農家さんによって味や見た目が全然違ったり、見たこともない野菜が届いたりと(年間400種類以上のお野菜を扱っています)、入社して1年以上経った今でも驚きがあります。「野菜は生き物で、1つ1つ表情が違う」と感じる毎日です。

そんな野菜たちを眺めているとなんだかとても愛しくなってきて、「伝えられることはたくさんある。普通の販促をするだけじゃダメだ。」と感じるようになりました。すでに野菜を買ってくださっているお客さまはもちろん、ふだん野菜に触れる機会が少ない人にも、もっともっとその面白さを知ってもらいたい!と、いろんな切り口で野菜に触れられる企画を立てています。
たとえば昨年は、映画”100年ごはん”を観てから参加者全員で野菜のごはんを食べる上映会を実施したり、坂ノ途中と同じく環境負荷の小さい製法でタオルを作られているIKEUCHI ORGANICさんとのコラボイベントを実施したり、お子さんが生まれた中京区/山科区のご家庭に野菜セットをプレゼントする「イチバンボシギフト」を企画したりしました。

Q: シゴトしている時と生活している時、共通して大切にしてることは何ですか?

松田: 小さな違和感を見過ごさないことを大切しています。

私は坂ノ途中への転職をきっかけに東京から京都へUターンしてきました。京都の大学を卒業したあと東京の人材系企業に入社し、商品企画担当として4年ほど働いていました。仕事の内容や一緒に働く人たちはとても刺激的で、充実した日々を送っていたのですが、生活の中に少しだけ違和感があったんです。満員電車に揺られて会社に行き、毎日遅くまで働いて、食事はほとんど外食ですます。直感的に「この生活は長く続けられないな」と感じていました。

この違和感と少しずつ向き合ってみようと、まずは食生活の改善から始めました。自炊を始め、料理が好きになると食材に興味がでてきて、リフレッシュも兼ねて週末は郊外に借りた畑で家庭菜園をするように。そこで初めて自分が野菜や農業に興味があることに気づきました。「好きなことに関われる仕事なら、今よりもっと楽しいだろうな」と感じていたころ、ちょうど坂ノ途中の代表小野の講演を聴く機会があり、なかば衝動的にUターン転職を決めました。

仕事においても違和感を放っておかないようにしています。農薬や化学肥料を使わない野菜を扱っているので、時には見た目がよくないものが届くこともあります。味は変わらないので食べて欲しいけれど、そのままだとクレームに繋がりかねない。なので農家さんに問い合わせたり本で調べたりして、社内全体で「なぜそうなっているのか」を共有するよう心がけています。「名残の時期だからナスに傷が多いけれど味は乗っている」、「急に暖かくなったのでブロッコリーの花が咲きかけている」。そんな背景も一緒に伝えられたら、野菜って自然の延長線上にあるものなんだな、ともっと楽しんでもらえるようになるのではと考えています。

ちなみに東京に住んでいたころから坂ノ途中の定期宅配のユーザーでした。「好きなことを仕事にしてしまうと嫌になってしまうかも…?」と不安だった時期もあったのですが、そんなことは全くなく、むしろ野菜に対してさらに愛着が持てるようになりました。入社した今でも、毎週「旬のお野菜セット」を購入しています。

野菜でごはんをつくる会の様子

野菜でごはんをつくる会の様子

Q: 仕事をしていて特にうれしいと思うときは?

松田: 私の仕事を通して食べ物に対する感覚が変わったり、野菜の面白さに気づいてわくわくしてくれている姿をみるとうれしいなと思います。たとえば、坂ノ途中の企画としても個人的にも、ふだんあまり料理をしない・野菜の調理の方法がよくわからないという方向けに「野菜でごはんをつくる会」を開催しているのですが、「簡単なのにこんなに美味しいの」と驚きの声をいただいたり、「家でも作ったよ!」と写真をもらったり…。今までハードルが高いと思っていた野菜が暮らしの中に入っていく、そんなきっかけを作ることに面白みを感じています。

あとはやはり、美味しい野菜に出会えたときにとてもうれしくなります。元々菊菜が好きではなかったのですが、坂ノ途中に入って旬の時期の菊菜を食べたときに今まで食べてきたものとは別物だ!とびっくりしました。定期宅配のお客さまからも「届くお野菜をみて初めて、それぞれの旬を知った」というお声をいただくことがあります。今はたくさんの種類の野菜がいつでも手に入りますが、「旬の野菜」をお届けすることで、野菜の本来の美味しさを感じていただきたいと思っています。

100年ごはん

イベントでの松田さん

Q: 仕事や人生を通じて実現したいことは何ですか?

松田: 「坂ノ途中の野菜だから買いたい。」より多くの方にそう思っていただけるよう、これからも野菜に触れられるきっかけをつくっていきたいです。現在の仕事と生活にはとても満足しているので、野菜や食には関わり続けたいなと考えています。田舎で「半農半X」みたいな暮らしにも憧れますね。人生の大きなテーマを見つけるというよりも、日々違和感に向き合いながら小さい選択を重ねて、居心地のよい方向へ進んでいけたらと思っています。どんな人生になるにせよ、未来の自分が「これやりたい!」と思えるものに出会えたときに活かせる力をつけておけるよう、今の仕事を通して日々学び続けていきたいと思います。

 

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