これからの1000年を紡ぐ企業認定

2025年度認定

株式会社髙岡

代表:髙岡 幸一郎

株式会社髙岡

職人技と寛具で、くつろぎと笑顔を届ける

布団・座布団の老舗。職人の手仕事と、使う人への細やかな気配りで仕立てる「くつろぐための道具 - 寛具(かんぐ)-」を通して、国内・海外にくつろぎと笑顔を届ける。ものづくりの哲学を通した教育活動にも参加。

次世代を担う人たちへのメッセージ

そっと寄り添うくつろぎで、世界を少しやさしく。

わたしたちは「くつろぎの道具」をお届けしています。

「くつろぎ」とは何か。わたしたちはいつも考えます。
気持ちいいな、と何気なく思うその時に、当たり前のようにそっと寄り添っているもの。
なんかわからんけど、居心地がいいもの。くつろぎって、そんなものじゃないかと思います。
そして、年齢も、生活様式も、言語の壁も越えて、みんなに伝わること。一人一人にとって、形がかわること。それも「くつろぎ」の魅力です。

くつろぎは多様で、定義しきることはできません。
くつろいで、やわらかな笑顔になれる時、人はその人らしく生き、人とつながり、何かに挑むことが出来る。そして世界が少し、やさしくなる。
くつろぎにはそんな力があると、私たちは信じています。

受け継いできたものづくりの技を活かし、お客様といっしょにくつろぎを創る仕事。
お客様の数だけ広がる、とても面白い仕事です。

これからの1000年を担うには、ひとりの力、ひとつの会社の力だけでは難しい局面が多いです。一方で、人とつながることで増幅するエネルギーはとても大きいです。
これからも「すべてはみんなの笑顔のために」をスローガンに、スタッフみんなで、そして同じ志をもつみなさまと、くつろぎと笑顔をお届けして参ります。

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  • 経営理念

    くつろぎを通して、みなさまに笑顔をお届けする

    株式会社高岡は、くつろぎを通して、みなさまに笑顔をお届けする事を使命としています。笑顔は、人を繋げ、やわらげ、強くしてくれます。そんな笑顔を届けるために私たちにできる事、それは、「くつろぎをともに創る」ことです。
    私たちの会社には、ものづくりを行う職人と、お客様と一緒にぴったりのくつろぎを考えるプランナーがいます。そうして出来上がったものを届けるデリバリー担当がいます。それぞれが、それぞれの視点から想いを込めて、くつろぎをお届けしています。
    「機械化された大量生産の商品ではないこと」は、当社のプロダクトの特徴です。ただ、その真髄は、どれだけ「そのお客様」を想ってものづくりに当たれるか、です。
    そのために不可欠なのが「創意工夫」です。職人も、プランナーも、デリバリーも、多様な角度からお客様を想い、本当に叶えたいくつろぎとは何か?を考え、お客様も一緒になって創り上げる。この過程をとても大切に考えています。こうして「ともに」つくったものは、お客様にとっても特別な意味を持ち、ただの商品以上に笑顔をお届けできるのです。
    当社は1919年、大丸京都店の寝具の加工所として誕生しました。時代の波を受け、生活様式は西洋化し、布団や座布団を取り巻く環境も大きく変わりました。大きな金看板だった百貨店との取引も、厳しさを増していきました。そんな中、改めて見つめなおした当社の強み。それは「職人の美しい手仕事」でした。
    布団や座布団は、かつてはどの家庭でも作られていました。その技術は、伝統工芸とは呼ばれない、日常の暮らしに溶け込んだあたたかなものです。使う方を想い、ものづくりを行う職人たちの手仕事は、やさしく、美しいのです。2002年、そんな職人たちの手仕事を軸に、現代の暮らしに寄り添うアイテムを生み出す自社ブランド「洛中高岡屋」を立ち上げました。
    もうひとつ、当社が目を向けたのが「くつろぎ」でした。寝るため・座るためだけではない、くつろぐためのものづくり。受け継いできた職人の技術を活かし、お客様が心からくつろいで笑顔になれるものづくりを続けています。
    くつろぎは、とても多様な概念です。人や空間には、それぞれが求めるくつろぎがあります。そんなくつろぎを、私たちは細やかな手仕事と寄り添う思いを以て形にします。これからも、私たちが愛してやまない寛具を通して、日本と世界のお客様と一緒に、くつろぎと笑顔を創ってまいります。

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  • 経営理念に基づいて、具体的に取り組んでいること

    座る・眠るを、心地よく進化させる

    伝統的な布団・座布団に加え、現代の暮らしに寄り添ってくつろぎを届けるものづくりにも積極的に取り組んできました。
    当社のアイコン商品であるお手玉型の「おじゃみ座布団」は、一般的な座布団よりも高さがあり、しっかりとわたが詰まった心地よいかたさが特徴です。床でもっと楽に座れるように、開発に至った本商品。これまでになかった複雑で立体的な形を実現するため、研究と改良を重ねたこだわりの商品です。特別仕様のウレタンを中芯に使用し、床はもちろん、背中に当てても心地よくくつろげます。
    伝統的な「京座布団」は、シンプルさの中に職人のこだわりが光ります。座る人を想いふっくらとわたをいれたお座布団は、使うにつれてわたが馴染んでも尚、心地よく使えます。
    日本では使われることが少なくなった「綿わた100%の敷布団」は、実は海外の方に人気です。天然素材と暮らすこと、身軽にミニマルに暮らす事、日本らしく暮らすこと。海外の方の興味は様々ですが、お布団が海をわたって愛されている事は、私たちにもう一度商品の価値を認識するきっかけも与えてくれました。
    現在は、商品の新規開発には重きを置いていません。ですが、日々行うお客さまとのやり取りの中で、今も新しい寛具が生まれています。お客さまの声を聴き、一緒にものづくりをすることが、新しい景色に繋がっているのです。
    当社のもう一つの特徴は、世界中の生地や素材を使うことです。さまざまな生地は、お座布団に新しい魅力を吹き込んでくれます。日本や世界の生地、様々なストーリーを持った生地。それらで仕立てた寛具は、個人のお客さまはもちろん、宿泊施設や飲食店、公共施設など、様々な場所でご使用頂いています。様々な生地を、寛具に仕立て上げる職人の技術があるからこそ、幅広い空間にくつろぎをお届けする事が出来ます。
    また、刺繍などのオプションサービスを自社で導入し、さらに柔軟なカスタマイズも行っています。くつろぎの道具に、お祝いの気持ちやメッセージを添えて、節目のご長寿祝いや、ご出産祝いにご利用いただくことも多いです。
    また、老舗呉服店さまとも連携し、着物や帯などの生地を使った商品のご提案も行っています。リサイクル自体が目的になったものではなく、そばに置いてお客様が本当に幸せになれるように。職人とプランナー、先方の担当者様やお客様も一緒にものづくりを行っています。

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  • 今後のビジョンや展望など

    寛具を通して、人と人の距離をやさしく近づける

    私たちは、くつろぐことも、寛具のことも大好きです。そんな寛具を通して、もっと多くのお客様に笑顔をお届けしたいと考えています。
    当社の特徴のひとつは、「この場所でみんなで働く事」です。職人、プランナー、デリバリーは同じ建物にいて、お客さまの想いを共有しながら、いつもコミュニケーションを取っています。プランナーはお客さんの一番近くで、ぴったりのくつろぎを一緒に考えます。細かな調整や職人の塩梅で仕上げる商品が私たちの真骨頂です。1点からのオーダーメイドが可能で、お客さんは自由にくつろぎを思い描くことが出来ます。そうして出来上がった商品を、心を込めてデリバリーがお届けします。ただお座布団を買いに来た、ではなく、「わたしのくつろぎの道具をつくりにきた」と思って頂けるよう、努めていきたいです。
    お客さまや取引先さまとの出会いや、様々な経験を通して、私たちがお届けできる「くつろぎ」の幅は確実に広がってきています。
    くつろぎの形は多様で、定義しきることはできません。その人が柔らかな笑顔になれる数だけ、くつろぎもあるはずです。ここでいう「笑顔」とは、ただニッコリ笑う事ではありません。やわらかな笑顔になれる時、人とのつながりが生まれます。その人がその人らしく生き、人とつながり、何かに挑み、そして世界が少しやさしくなる。くつろぎにはそんな力があると、私たちは信じています。
    当社には社会見学に小中高生がよく来てくれます。授業の初めは、彼らとの心の距離をとても感じます。緊張、不安、いろんなネガティブな感情が間にあるためです。そんな彼らが実際にお座布団に座ると、毎回驚くほど距離が縮まるのです。笑顔がみられたり、でなかった質問が出るようになったり、想いを共有してくれたり。そんな彼らが「これがくつろぎの力なんだね」と言葉にして教えてくれました。
    楽に、心地よく過ごせることや、丁寧に作られたものを使うことは、くつろぎのベースになります。ただ、それだけではないはずです。素材や、ものづくりの過程に込められたストーリーを知ること。アートのように、魂に直接呼びかけるような刺激を取り入れること。心の距離を縮めて、人と人がもっと本質的につながること。こうした機会に、寛具を通してもっと関わっていきたいです。

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  • 取り組みにより、どのような社会的インパクトを起こしてきましたか

    ものづくり体験を通じ生徒の学びと興味を広げる

    私たちはいつも①講義形式⇒②工房見学⇒③寛具体験のながれで授業を進めています。初めの講義では、みんな緊張したり、眠そうだったり、まだまだ打ち解けられません。
    工房見学では、普段見ない「わた」に触れたり、工房で鳴り響く多種多様な音に驚いたり、熟練の職人たちの技を見学したりしながら、好奇心を解放していきます。
    最後は、みんなでお座布団にすわりながら話します。感想を伝えてくれたり、質問が出たり、自分らしいくつろぎ方を編み出したり。気づけば講義の時間よりもずっと、心の距離が近づいていきます。「これがくつろぎの力かぁ」と生徒さん自身が気付いて言葉にしてくれる様子は、私たちにとってとてもうれしいものです。
    これらの活動では、当社からのアンケート等は実施していませんが、生徒の皆さんから手紙や感想を頂きます。ものづくりそのものを楽しんでくれる方や、みんなが笑顔になってくれるものづくりをするという当社の姿勢に共感してくれる方、自分の周りにある他の技術や産業に目を向けてくれる方が多いです。

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  • 今後のビジョンや展望により、どのような社会的インパクトが期待できますか

    伝統を未来につなぐ、若者との対話の大切さ

    「古いものだから」「伝統産業だから」「手作業で作っているから」。それだけを理由にすると、受け継がれてきたものは形骸化してしまいます。そうではなく、実際そこでものを作る人は何を目指し、何を想っているのかを知ることで、本当の豊かさを知れるように思います。上ずみではない、そうした部分を、少しでも若い世代に伝える機会を持つことで、衰退していくと思われがちなこうした分野にも、新しい光が入るように感じます。
    実際当社にも、20代30代の若い職人がいます。彼らはずっと「布団屋で働く事」を夢見てきたわけではありません。ただ、当社のものづくりに出会い、共鳴してくれたから、今こうしてチームであれるのです。伝統産業に関わる方法は、職人になることだけではありません。その魅力を発信すること、人々とつながることなくして、伝統を守り抜く事はできません。若い世代の皆さんには、広い視野と好奇心を持って、伝統と革新を続けて受け継がれてきたものの魅力や面白さに触れてほしいです。そうした機会に少しでもなれるよう、この活動も大切にしていきたいと思っています。

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  • 従業員・顧客・取引先への配慮

    お客様と社員、双方の声に耳を澄ます組織文化

    消費者との対話は、会社全体で常に意識して取り組んでいます。お問い合わせやレビュー、ご来店のお客様との会話などを通し、お客様の思いをキャッチし、商品提案等に生かせるよう共有しています。
    現在、アメリカ・シンガポールのスタッフと一緒に働いています。日本語が通じないスタッフもおりますが、英語が話せるスタッフがサポートするなどして、一緒に働けています。文化の違いもあるため、感じたことを率直に言い合える関係性構築に努め、日本で働く上で大切にしてほしいことも伝えています。
    また、言語の壁はなくとも、様々な個性を持った職人・プランナーが働いています。コミュニケーションが得意なもの、そうでないもの、感情表現の在り方も様々です。そうした声にならない想いもくみ取れるよう、役員と社員の交換ノートのようなものを導入しています。直接はいえないけど知っていてほしい、いろいろな思いをつづってくれます。社員のサポートに活かしたり、働きやすい組織づくりのヒントに活用できるだけでなく、信頼関係の醸成にも役立っています。

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  • 地域社会への配慮

    まちの仕事を、五感で知る

    地域にある京都市立下京雅小学校、京都市立下京中学校の生徒さんたちの課外授業の受け入れをしています。地域にある企業について事前学習をして、興味を持った企業を実際に訪問するという内容の授業です。布団や座布団がどうやって作られるのか、工房の見学をしながら学んでもらいます。実際に座布団にも座ってもらい、「使う人を想ってものを作るとは、どういうことか」を一緒に考える時間も持ちます。

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  • 環境(未来の社会)への配慮

    電気・廃材・素材の再利用で持続可能な制作を

    社内で使用する電気量、CO2排出量を可視化できるモニターを設置しています。消費電力は、設けた基準値を超えるとアラートがなる仕組みとなっています。電気をつけっぱなしにしたり、不要な冷暖房をそのままにしたりしているとアラートがなるため、スタッフそれぞれが気を配っています。お昼休みには、不要な照明や電気類は消すことも習慣化できてきました。
    ごみ分別の担当者を置き、定期的に分別に関して注意喚起を行なっています。手間はかかるが、5年ほど続けている取り組みであり、スタッフのなかでも分別意識が育まれてきたとの声が上がっています。収集業者さまからも、きちんと分別できているとお褒めの言葉をいただいています。
    また、役目を終えた帯などの生地を用いた商品作りも行っています。「帯リフォームおじゃみ」は、着られなくなった帯をお預かりして、職人が仕立てるおじゃみ座布団です。柄の出方や仕上の糸色までこだわって、世界に一つのおじゃみ座布団を作ります。2025年からは、株式会社ゑり善さまとも一緒にものづくりをしています。長きにわたり大切にされた帯や、思い入れのある生地などをお預かりし、お客さまのストーリーに合わせてお座布団やクッションにお仕立てしています。「もう着れないと思っていたけれど、こうして傍に置けて嬉しい」とのお声を頂き、喜んで頂いています。
    こうした取り組みは、比較的近年に取り入れ始めたものです。ただ当社のものづくりは元来、必要なものを必要な分だけお仕立てするかたちです。使用する生地も、なるべく無駄が出ないように心を配って裁断します。商品自体も、多めに作ってストックしておくのではなく、注文に応じてお仕立てします。お時間は頂戴しますが、無駄の出にくいものづくりも心がけています。

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