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経営理念
日本のお菓子を作り続ける 魅力ある店づくり、ものづくり、人づくり
魅力とは、人を引き付ける力、無理をしたり着飾るものではなくむしろ自然体であり、その陰には日ごろの精進と努力と錬磨による見せない姿であり、自分らしく生き心を磨く努力をし続けることで一流の店づくりを目指すとともに一流の人づくりにその努力がその先の1000年につながる。
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経営理念に基づいて、具体的に取り組んでいること
地域に根ざし、未来へつなぐ和菓子文化の創造
1. 店づくり ― 地域とともに歩む場
地域共⽣:地域の⽂化‧祭事‧⾵習と連動した商品展開やイベント開催。和菓⼦を通して、町の歴史や四季を伝える「⽂化発信拠点」となる。
持続可能な環境づくり:店舗に⾃然素材を活かし、エネルギー効率の⾼い仕組みを導⼊。和菓⼦と同じく、時代を超えても“変わらない安⼼”を提供。
オープンな場:観光客、地域の⼦ども、職⼈志望者が気軽に⽴ち寄り、和菓⼦⽂化に触れられる「体験型の空間」をつくる。
2. ものづくり ― 伝統と⾰新の融合
素材へのこだわり:地元農家や全国の産地と連携し、⾃然環境を守る栽培⽅法で得た⾖‧栗‧抹茶などを使⽤。
伝統技術の継承:江戸期から続く技法を守りつつ、現代の⾷⽂化や健康志向に合わせた「新しい和菓⼦」の開発。
和菓⼦⽂化の国際化:インバウンドや海外進出を⾒据え、和菓⼦を「世界に誇る⽇本の⽂化⾷」として発信。宗教‧⾷⽂化に配慮した商品開発にも取り組む。
3. ⼈づくり ― 職⼈と未来を担う⼈材育成
職⼈育成制度:若⼿を⼀⼈前に育てる体系的な修⾏制度。技だけでなく「おもてなしの⼼」も重視。
次世代への伝承:学校や地域と連携し、⼦ども向け和菓⼦教室や伝統⽂化体験プログラムを実施。
多様性を尊重した組織:国籍‧性別‧年齢を超えて活躍できる職場づくり。世界から学び、地域に還元する循環型の⼈材育成。
4.現在の取り組みを行った経緯
和菓子業界の人材不足や事業継承の難しさを懸念し、技術をシステムに落とし込み、誰もが作業できる仕組みづくりをの構築をする必要性を感じたため。
研修センターとして構築した「菓ノ路」では菓子を製造できる設備を備え、短い期間で技術を習得でき、和菓子屋を展開できるシステムとした。技術と経営に関する座学も取り入れる学習システムも盛り込んでいる。独立後のフォローアップは社長自身の経験、技術を元にコンサルも行っていく。 -
今後のビジョンや展望など
若い世代の人間がまちを動かす循環へ
当社が目指す未来像
1000年残る和菓⼦屋は、「時代ごとの⼈々の暮らしや⽂化に寄り添いながら、変わらぬ理念で和菓⼦を届け続ける存在」。店は地域の⼼の拠り所であり、和菓⼦は⼈と⼈を結ぶ橋であり、職⼈は未来をつなぐ継承者となる。
将来のビジョンは研修センター「菓ノ路」で和菓子にとどまらず、他業種、例えばパン、蕎麦、洋菓子などの技術を習得した若い世代の人間が、京都という空き家問題が多い地域で空き家を活用したスモールビジネスの展開する。そして、京都全体の活性化、空き家問題を解決していく一翼を担いたい。 -
取り組みにより、どのような社会的インパクトを起こしてきましたか
伝統文化の継承と地域活性化の両立
1. 経済的効果
地域商⼯業の活性化
⾏政との連携により、補助⾦や⽀援策と⺠間の知恵を掛け合わせ、地元企業の経営基盤強化につながる。
新規ビジネスの創出
スモールビジネスや⼥性起業⽀援により、地域内に新しい雇⽤や産業が⽣まれる。インターンシップ⽣の中には、起業に向けた準備を⾏っている⽅もいます。
販路拡⼤‧循環型経済
模擬経営体験や試験販売を通じ、地元発の商品やサービスが市場に出やすくなり、地域内での経済循環を促進。直近のインターンシップでは、学⽣が独⾃に考えた商品を販売し、62組362個の購⼊に⾄りました。
2. 社会的効果
地域コミュニティの強化
祭り‧イベントを通じて⼈々の交流が活性化し、世代や業種を超えた絆が深まる。
多様性の尊重
⼥性や若⼿が挑戦できる場を整備することで、性別や世代にとらわれない活躍機会が広がる。
⾏政との信頼関係
⼆輪の軸での活動が、地域全体の⼀体感と安⼼感を⾼める。
3. 教育的効果
⼈材育成‧起業教育
インターンシップや起業授業を通じ、学⽣に「実践型学びの場」を提供し、次世代の地域リーダーを育てる。
スキル習得の機会
模擬経営や和菓⼦体験を通じて、実務的な⼒‧⽂化理解⼒‧創造⼒を育む。
挑戦⽂化の醸成
失敗しても学びに変える環境が整うことで、地域に「挑戦する⼈材」が増える。
4. ⽂化的効果
地域⽂化の継承と発信
和菓⼦体験や祭りの参画を通じ、地域の伝統や魅⼒を内外に発信し、観光資源にもなる。
誇りと愛着の醸成
地域住⺠が「京都にはこんなに豊かな⽂化や産業がある」と感じ、郷⼟への誇りが深まる。
未来への継承
和菓⼦や地域⾏事を次世代に伝えることで、100年先‧1000年先も続く⽂化の基盤を築く。 -
今後のビジョンや展望により、どのような社会的インパクトが期待できますか
点から面へ、挑戦が生む地域の持続力
1. 経済 × ⽂化
「地域ブランド化プロジェクト」
和菓⼦‧地元農産物‧伝統⼯芸を⼀体化させた「城陽ブランド」を構築。お⼟産‧観光‧輸出までを意識し、地域の商品⼒を“世界市場”へ広げる。
→ 地元経済の基盤強化と観光収⼊の増加。
2. 社会 × 教育
「地域まるごとキャンパス」
⼤学や⾼校と連携し、城陽を実践学習のフィールドに。インターン‧研究‧模擬経営‧祭り運営などを通じ、学⽣が「学びながら地域を活性化」。
→ 若者が地域に関⼼を持ち、地元に残る‧戻る動機付けになる。
3. 教育 × 多様性
「⼥性‧若⼿リーダーアカデミー」
起業や地域運営に挑む⼥性や若⼿を育成。研修‧メンター制度‧模擬経営を組み合わせる。
→ 地域をリードする新しい⼈材が次々に⽣まれ、活⼒が持続。
4. ⽂化 × デジタル
「デジタル⽂化継承プロジェクト」
和菓⼦作りや祭りを映像‧VR‧SNSで記録‧発信。海外や次世代に「体験できる⽂化」として届ける。
→ 観光‧教育‧地域PRの⼀⽯三⿃効果。
5. 経済 × 社会 × 環境
「地域循環型ビジネス」
フードロス削減、地産地消、再⽣可能エネルギーを活かした商⼯業のモデル事業。
商⼯会議所が中⼼となり、地域全体で“持続可能なまちづくり”を実現。地域の未来への投資として、100年先も続く城陽の強みを形成。
6.インパクトのイメージ
これらを進めることで、地域の内向きな活動 → 外への発信⼒を持つ活動へ
短期的なイベント効果 → ⻑期的なブランド⼒‧⼈材育成へ
⽀援的な取組み → 地域全体が「挑戦できる⽣態系」へ
つまり「点の効果」を「⾯」として広げ、将来にわたり持続的な地域発展のエンジンになることが期待できます。 -
従業員・顧客・取引先への配慮
人と技を守り続ける、持続可能な和菓子屋
1. 組織⼒の強化
チーム⼒の向上
部署や世代を超えた定期的な交流‧勉強会を⾏い、職⼈‧販売‧企画‧経営が⼀体となって動ける組織をつくる。
⼈材育成の仕組み化
OJTだけでなく研修や外部講師による学びを取り⼊れ、社員⼀⼈ひとりが成⻑できる制度を整える。
情報共有の徹底
デジタルツールを活⽤して業務の⾒える化を⾏い、伝統的な技術と現代の効率性を両⽴させる。
2. 労働安全衛⽣の徹底
安全な作業環境の確保
和菓⼦製造の現場における機械‧道具の点検や、清潔な作業場の維持を徹底。
衛⽣管理基準の遵守
HACCP等の衛⽣管理を積極的に取り⼊れ、安⼼して⾷べられる製品づくりを継続。
従業員の健康管理
定期健康診断、メンタルケア窓⼝の設置、過重労働防⽌などを推進。
3. 働きやすい環境整備
柔軟な働き⽅の導⼊
ライフステージに応じたシフト制度や、短時間勤務‧育児介護休暇などを整える。
ダイバーシティ推進
⼥性‧若者‧シニア‧外国⼈など多様な⼈材が活躍できる環境を整備。
やりがいと評価制度
成果や努⼒を正しく評価する仕組みをつくり、職⼈もスタッフも誇りを持って働ける職場を⽬指す。
松屋がこれらに取り組むことは、⼈を守る → 技を守る → 店を守るという好循環を⽣み、結果として「1000年続く和菓⼦屋」の基盤になります。 -
地域社会への配慮
祭りを舞台に、技と文化が交わる場づくり
・城陽産業まつり
・京都府ごちそうフェスタ
・城陽賑わい祭り
・長池祭り
上記地域の催事では、テーマを決めた、地域の職人の作品(食品)を集め、PRするに留まらず、各々の技術を発表する場として提供しており、同業種の方、起業を目指す方の刺激になれば、という思いがある。
・錦市場では商店街組合の関係構築に寄り添い、協力的に活動し、祭りの売り出しの協力を行っている。
インバウンド顧客に対して、日本の文化を和菓子を通じて伝えることで、働いているスタッフも国際感覚を身に着ける場として教育をしている。 -
環境(未来の社会)への配慮
環境配慮と文化継承で未来世代へつなぐ和菓子づくり
1. 環境マネジメントシステム導⼊
省エネ‧省資源の徹底
製造⼯程の省エネルギー化、包装資材の簡素化‧リサイクル素材の導⼊。
持続可能な調達
地元⾷材や環境に配慮した農産物を優先的に使⽤し、サプライチェーン全体で環境負荷を低減。
第三者認証の取得
ISO14001などを念頭に、環境マネジメントの仕組みを導⼊し、社会的な信頼性を⾼める。
2. 環境教育‧学習推進
従業員研修
衛⽣や安全に加え、環境配慮を⽇常業務に組み込むための教育を定期的に実施。
地域や学校との連携
和菓⼦づくり体験を通じて「⾷と⾃然」「伝統と環境」のつながりを学ぶプログラムを提供。
発信‧啓発活動
店舗やイベントで環境配慮の取り組みを発信し、顧客や地域住⺠と共に意識を⾼める。
3. ⽂化継承と発展
伝統技術の保存
職⼈技を次世代に継ぐための研修制度や⾒習い制度を整備。
祭り‧⾏事への参画
地域の年中⾏事や⽂化イベントに積極的に参加し、和菓⼦を⽂化資源として発信。
現代的な表現との融合
洋⾵エッセンスや新素材を取り⼊れた新商品開発で、時代に応じた「進化する伝統」を⽰す。
4. 発展への取り組み
マルチステークホルダー‧ダイアログ
従業員、顧客、取引先、⾏政、地域住⺠、⼤学などと対話を重ね、経営や商品開発に反映。
地域循環型経済の推進
地元産品を活かし、売上が地域に還元される仕組みを強化。
未来世代への投資
インターンシップ、⼥性起業⽀援、模擬経営体験を通じ、地域に新しい担い⼿を育てる。(※インターンシップにおいて、この2年で同志社女子大学の学生10名を受け入れ、起業体験授業を行い、技術研修と経営座学を実施し、学生が作った商品を販売した)
まとめ
松屋のマルチステークホルダーへの取り組みは、環境を守る(持続可能性)・⼈を育てる(教育‧⽂化継承)・地域と共に発展する(連携‧循環)、この3つを柱にし、1000年先も信頼される和菓⼦屋を⽬指すものです。




